革の加工と仕上げについて その1
いろいろとある革の仕上げと加工について
お買い物の際の参考になるよう解説いたします。
オイルレザー(オイル仕上げ)
以前、別記事でご紹介したオイルレザー。
鞣した後にオイルを多く染み込ませた皮革です。
オイルを染み込ませることで、柔軟性や耐水性を高めることができます。
使い込むほどオイルによって独特の風合いをお楽しみいただけるのが特徴です。
もっと詳しく知りたい方は以下のリンクをご確認ください。
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ヌメ革
植物タンニンなめしを施しただけで、表面の加工がほとんどされていない革のこと。
ベージュ色の革が一般的によく見ると思います。
加工がされていないため、革本来の風合いが出てエイジング(経年変化)を楽しむことができます。
皮革の中でも最も革らしさの残る素材で「革の中の革」とも呼ばれています。
普段の利用でエイジングされるのでメンテナンスをこまめにする必要がありますが、革を育てることに興味を持っていらっしゃる方は是非一度使ってみてください。
使うほどに愛着がわきますよ。
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シュリンクレザー
鞣しの工程で熱や特殊な薬品を使用して、革の銀面を収縮(シュリンク)させることで、独特なシワを付けた革のこと。
柔らかく、シワによって傷が目立ちにくくなるという特徴があります。
お色の変化はありますが、オイルレザーやヌメ革に比べると質感のエイジングスピードはなめらかなので多少気楽にご利用いただけます。
革の放つイメージとしましては、艶感が少なく、カジュアルな雰囲気がありますのでコーディネートに組み込みやすいのも魅力の一つです。
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ヌバック
革の表側である銀面を毛羽立たせ、短く起毛させた革のこと。
次項でご紹介するスエード加工よりも毛足が短く、きめ細かいため、滑らかな手触りになるのが特徴です。
秋冬のシーズンにはやはり人気になる素材の1つですね。
スエード
革の裏側である床面を毛羽立たせ、短めに起毛させた革のことです。
毛足が短めに起毛しており、手触りの良さが特徴です。
革組織では銀面(表側)が最も丈夫ですが、使い続けていると劣化してひび割れてしまうということが起こります。
スエードはその銀面を裏側にもってくるのでそうしたリスクが減り、より丈夫な生地になります。
一般的な革製品にはクリームによる保湿が必要になりますが、スエードには必要ないこともメリットの一つです。
革の世界は本当に奥が深く、僕自身まだまだ知らないことも多いです。
今回ご紹介した加工は僕が知っている知識の中でもほんの一部。
皮革を製造するタンナーの方々もアーティストであるのです。
これからも新しい加工法が生まれてくるでしょう。
やはりこの世界の魅力は底知れないものがあります。
次回の記事でも一部加工に関してご紹介いたしますのでお楽しみに。
それではまた次回。
今回ご紹介した製品の販売ショップは上記バーナーより移動いただけます。
こだわりの詰まった長く使いたくなるようなブランドが揃った素敵なショップです。