革の加工と仕上げについて その2
皮革の加工と仕上げについて前回の続きです。
たくさんある加工法。それぞれの特徴と魅力を知って、お買い物の際に少しでも参考になれば幸いです。
アニリン仕上げ
合成染料とバインダー(主にタンパク系)からできた染料を使用して染色し革を仕上げる方法。
革本来の特徴が活かされた仕上がりになるため、傷の少ない高品質の生地が選ばれます。
透明感のある塗膜なので耐久性はやや低くなります。
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セミアニリン仕上げ
アニリン仕上げと顔料仕上げの中間的な仕上げ方法。
革の柔らかさや滑らかさを残し、汚れや傷に強く耐久性のある、2つの手法の良いところを併せ持ったレザーです。
あまり聞きなれないかもしれませんが、一般的に目にすることも多いレザーです。
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顔料仕上げ
着色剤として顔料を主に使用する仕上げ方法。
下地に軽い損傷や色むらがあっても、顔料の隠蔽力で下地の欠点を隠すことができます。
アニリン仕上げ・セミアニリン仕上げと比べて調色が簡単で日光堅ろう度の高い仕上げを得ることができます。
染色仕上げのように着色剤を芯まで浸透させる仕上げというより、表面に着色をするというイメージが分かりやすいかと思います。
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グレージング仕上げ
革の銀面に平滑性と光沢を付与することを目的に、めのう、ガラス、金属ローラーによって強い圧力を加えながら摩擦する仕上げ。
エナメル革のような強い艶でなく、上品な艶を出して高級感を醸し出しているのも特徴です。
爬虫類皮革によく見る仕上げ法ですね。
ちなみにグレージングにしぼ付けを行ったのをボックス仕上げと言います。
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いかがだったでしょうか?
一部ではありますが革の加工と仕上げに関してご紹介いたしました。
前回と同じことですが、皮革の加工法はとてもたくさんあります。
それぞれの特徴と魅力を知ることで今後の革製品の選び方も変わってくるのではないでしょうか。
次回はフラスコのコスト表示に関してご説明いたします。
それではまた。