皮革製品で良く聞く「なめし」それぞれの特徴と魅力について

皮革製品で良く聞く「なめし」それぞれの特徴と魅力について

フラスコが日々の製作で使用する「皮革」が、牛や馬などの「皮から革」へと加工されるまでに行われる加工技術を「鞣し(なめし)」と呼びます。

 

鞣すことによって、革の原料である原皮(げんぴ)の主成分であるコラーゲンに耐熱性、耐腐敗性、柔軟性などを付与し、これらの加工により皮は丈夫で長く使える革へと変わるのです。

 

フラスコでは現在まで世界中の「タンニンなめし」という加工法で仕上げられた革を使用していますが、国内にも革の鞣しを専門に行う業者は数多くあります。

また、鞣しを行う職人は「タンナー」と呼ばれています。

ここで題名についてですが、鞣しの方法には大きく分けて3種類あり、「タンニン鞣し」「クロム鞣し」この二つの特性を持つ「コンビネーション鞣し」があります。

 

それではこれからそれぞれの鞣し方法についてご紹介します。

タンニンなめしとは?

タンニンなめしは古代エジプト時代から行われており、なめしの加工では最も古い製法です。

タンニンなめしの「タンニン」とはお茶や赤ワインなどを飲むと感じる「渋み」の成分のことで、国内のタンニンなめしにはミモザの木のタンニンを鞣し剤として使用しています。

レザーのもとである原皮をタンニンに漬け込むことで、原皮のたんぱく質に反応し、皮から革に変化します。

タンニンなめしで革を作るには非常に手間と時間がかかり、鞣しに数か月を要することもあります。

それだけ時間をかけてじっくりと仕上げた革ですから、タンニンなめしによって仕上がった革は、しっかりとした質感でとても丈夫です。

また、自然素材のため革本来の雰囲気を感じることができ、革の個性とエイジング(経年変化)を楽しむことができます。

クロムなめしとは?

次にクロムなめしについてですが、タンニンなめしと比べて歴史が浅く(100年程度)新しい加工技術です。

クロム鞣し剤と呼ばれるクロム化合物を、ドラムに投入し、皮に浸透させます。

浸透に要する時間は一日程度で、早く大量に革を作ることができます。クロムなめしで鞣された革は、タンニンなめしと比較すると柔らかく伸縮性に優れています。着色や加工もしやすく、多くの革製品に使用されています。

クロムなめし革を使用したブランドで有名なのはルイヴィトンなどのハイブランドで多くみられますね。経年変化などが無く、きれいな状態を保つことができ、加工力にも優れた鞣し方法ならではのチョイスなのです。

 

コンビネーションなめしとは?

最後にコンビネーションなめしについてですが、最初にもお伝えした通り、タンニンなめしとクロムなめしの両工程を使うことで、各加工の欠点を補い、様々な特性を付与させることができる、ハイブリッドな鞣し加工です。

フラスコの「nyu gyu」シリーズで利用している革はコンビネーションなめしで仕上げられており、経年変化がなめらかなのが特徴です。

それぞれの鞣し方法にそれぞれの良さがありますので革製品の

お買い物の際は是非なめしにも注目しながらお買い物を楽しんでみてください。

一味違ったお買い物にきっとなります。

 

鏡の前で心が躍る。そんなお買い物ができますように。

それではまた次回。

ZUTTO
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